このページでは、「あんた私のことを好きだったの」31話から40話までのネタバレあらすじをまとめました。
「あんた私のことを好きだったの」31話ネタバレあらすじ
グレイに優しく抱きしめられていたフィアンメッタは、「18歳を過ぎたら、それ以上のこともするのかな…」とつい考えてしまい、胸がドキドキしていました。
そんな中、グレイは「領地に戻ったら寝室を一緒にしたい」と告げます。
形式的な理由として「使用人から不敬に思われないため」と言いますが、すぐに「本当は、ただ一緒にいたいから」と素直な気持ちを打ち明けます。
それを聞いたフィアンメッタは少し照れながらも、「夫婦なのだから当然」と微笑み、提案を受け入れました。
後日、フィアンメッタは図書館で闇魔法について調べていました。
リャマーナも同行しており、「闇魔法は精霊にとっては他の属性と変わらない。悪く扱われるから悪く見えるだけ」と説明します。
「魔法は何でも使い方次第。闇の精霊たちも勝手に悪者にされて迷惑してるの」とリャマーナは続けます。
その話を聞いたフィアンメッタは、人の役に立つ闇魔法の可能性を思い描きながら、本棚の高い位置に手を伸ばしました――その瞬間…。
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「あんた私のことを好きだったの」32話ネタバレあらすじ
本棚から本を取ろうとして足を踏み外したフィアンメッタを、咄嗟に支えたのはダスケンドだった。
彼はフィアンメッタが手にしていた本に目を留め、闇魔法に関する内容だと気づく。
「そんな危険な魔法を調べるのはやめた方がいい」と真剣な表情で忠告するダスケンドに対し、フィアンメッタはリャマーナの言葉を借りて答える。
「魔法が危険かどうかは、使い手次第です。闇魔法だからといって、一概に悪いとは限りません」
その冷静な受け答えに、ダスケンドは少し意外そうな顔を見せる。闇魔法の話題から離れようとしても、彼は妙に踏み込んだ質問を投げかけてくる。
それでもフィアンメッタは冷静に対応を続けた。
実は第一王子であるダスケンドは、フィアンメッタが闇魔法を調べていることを厄介に感じており、話題をそらすために近づいてきたのだった。
しかし、彼女の芯のある言葉に心を乱されてしまう。
「あなたなら、きっと領主夫人としても役に立つだろう」
そう言ってダスケンドは、フィアンメッタをある場所へ案内する。そこでは彼が子どもたちに文字を教えたり、一緒に遊んだりと、意外な一面を見せていた。
子どもたちに「魔法が見たい」とせがまれたフィアンメッタは、小さな炎の蝶を宙に舞わせ、子どもたちを喜ばせる。
その優しく魔法を扱う姿に、ダスケンドは思わず目を奪われてしまう。
その後、彼はフィアンメッタを食事に誘うが、自分の心に芽生えた感情に戸惑いを覚えていた――これはただの興味なのか、それとも……。
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「あんた私のことを好きだったの」33話ネタバレあらすじ
図書館から戻ったフィアンメッタはどこか疲れた様子で、一度目の人生の記憶を思い出そうとすると、頭痛に悩まされてしまう。
そんな中、ポピーから100年前に王都で魔獣が現れた記録をまとめた手記を受け取り、さらに詳しい調査を依頼した。
その夜、話したいことがあってグレイの部屋を訪れたフィアン。中から大きな物音が聞こえてきて、心配になり思わず扉を開けてしまう。
そこで目に入ったのは、着替えの途中で上半身裸のグレイ。その想像以上に鍛えられた身体に、フィアンは思わず顔を赤らめた。
気まずさを抱えつつも、昼間ダスケンドと図書館で会ったことを話すと、グレイは彼女を抱き寄せ、「あの王子と仲良くなるのは嫌だ」と嫉妬を見せる。
その様子に、フィアンは彼の独占欲にときめきを感じつつ、頭痛の件もあり「優秀な薬師に会ってくる」と伝える。
そして少し照れながらも、フィアンはグレイに提案する。
「ねえ、今夜から寝室、一緒にしない？」
その言葉に、2人の距離はさらに近づいていくのだった――。
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「あんた私のことを好きだったの」34話ネタバレあらすじ
目を覚ましたフィアンメッタは、自分がグレイに抱きしめられていることに気づき、思わず戸惑う。たしかに寝室を共にすることは了承したが、昨夜はグレイが背を向けてすぐに眠ってしまっていたはずだった。
なのに今、彼の腕の中にいる――。
心臓がもたないと思いながらも、グレイはまだ夢の中で、さらに強く彼女を抱き寄せてきた。
やがてグレイが目を覚ますと、無意識の行動だったと気づき、顔を赤らめながら謝罪する。
「ごめん…無意識だった。でも…君が可愛すぎて、どうしたらいいか…」
頭を抱えるグレイの姿に、フィアンメッタも赤面せずにはいられなかった。
2人が寝室を共にしたという噂はすぐに使用人たちの間で広まり、ポピーは心配してフィアンメッタの体調を気にかける。
「ただ一緒に眠っただけよ」と笑って説明したフィアンメッタは、薬師に会うために城をポピーたちに任せ、馬車で出発する。
同行していたエメリーヌは、嫁いでから変わっていくフィアンメッタの姿に、心の中で迷いが生まれていた。フスラムに残るか、それともベリンダのもとに戻るか――決断が揺れ動いていた。
そして到着した村で、フィアンメッタを迎えたのは、薬師とは思えない年若い少女。
「…この子が、腕の良い薬師？」
予想外の出会いに、フィアンメッタは目を見開いた。
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「あんた私のことを好きだったの」35話ネタバレあらすじ
薬師を訪ねたフィアンメッタたちを出迎えたのは、まだ幼さの残る少女だった。彼女は「師匠を呼んできますね」と言い、お茶を差し出してくれる。
初めて訪れるこの場所に、フィアンメッタはどこか懐かしさを感じながらも、ドロランダという名の薬師に関する記憶は曖昧なままだった。
やがて現れた薬師・ドロランダに、グレイシャーは自身の魔力が弱まっていることを打ち明ける。彼は、魔力の弱体化を回復させる薬に心当たりがあると話すが――
「その薬は在庫にないし、そもそも作ったこともない」と、ドロランダはきっぱりと言う。
薬を作るには「マナーイレン」という希少な花が必要だが、それは育つ条件も分かっておらず、市場にも出回らない幻の薬草だった。
それを聞いた少女・アガタリナは、フィアンメッタたちの力になりたいと強く思う。
ドロランダの話を受け、フィアンメッタは静かに決意する。
「グレイの力を取り戻すために、どんなに困難でもマナーイレンを手に入れよう」
その目には、愛する人を支えるための強い意志が宿っていた。
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「あんた私のことを好きだったの」36話ネタバレあらすじ
マナーイレンについて何の手がかりもないフィアンメッタたちは、まず情報収集から始めることにした。
「できれば、私が領地に戻る前に見つかればいいんだけど…」そう話すフィアンメッタに、グレイシャーは微笑んで答える。
「戻ったら、君の誕生日を盛大に祝おう。欲しいもの、ある？」
一度目の人生では、ひとり寂しく過ごした誕生日。けれど今は、グレイシャーがそばにいてくれる。それだけで心が温かくなり、彼女は静かに微笑んだ。
「グレイが祝ってくれるなら、それだけで十分よ」
その言葉に、グレイシャーの瞳もやさしく細められた。
その後、フィアンメッタは図書館で薬草に関する資料を調べていた。するとリャマーナがふいに現れ、「またマナーイレンについて調べてるのね」と声をかける。
「調合の本を調べてみるといいわ」リャマーナの助言を受けて、薬の調合法に関する本を探していると、背後からダスケンドが声をかけてきた。
「また会ったな、偶然だな」とは言いつつ、彼は明らかに“偶然”を装っている。実は、フィアンメッタに会いたくて図書館を訪れていたのだった。
フィアンメッタは、さまざまな分野に詳しい彼にマナーイレンについて尋ねてみる。するとダスケンドは、少し含み笑いを浮かべながら答えた。
「いいだろう、手伝おう。ただし……見返りはもらう」
その真意はどこにあるのか――彼の言葉に、フィアンメッタはわずかに戸惑いながらも、目をそらさずに見つめ返すのだった。
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「あんた私のことを好きだったの」37話ネタバレあらすじ
ダスケンドに案内されてついていくと、フィアンメッタの目の前には、つぼみをつけたマナーイレンが静かに咲くのを待っていた。
「薬になる花は、夜に開くんだ」そう教えられ、フィアンメッタは驚く。
本にはそんな特性は一切書かれていなかったのだ。なぜ彼がそれを知っているのか、不思議に思う。
「開花まで時間がある。お茶でもどう？」ダスケンドの申し出に、グレイの警戒心が頭をよぎったが、今は魔力回復のためが優先だと判断し、フィアンメッタは頷いた。
お茶を飲みながら、ダスケンドの研究に耳を傾けるフィアンメッタ。その真剣なまなざしに、ダスケンドは思わず胸を打たれる。
「君に自分のしていることを知ってもらえるだけで、こんなに嬉しいなんてな…」穏やかに笑う彼の目に、ほんの少し戸惑いが浮かぶ。
一方で、フィアンメッタの純粋さに心を動かされながらも、彼は強く心に誓う。――闇魔法を使っていることだけは、絶対に気づかれてはならない。
やがてフィアンメッタは、マナーイレンの買い取りについて正式に交渉を始めた。
するとダスケンドは、「条件は一つ。今後も必ず、君が直接来ること」と静かに告げる。
思わぬ提案に身構えたフィアンメッタだったが、それだけで交渉は無事成立。
そして夜――マナーイレンが静かに、幻想的な光をまとって咲き始める。
その光景に、2人はしばし言葉を失い、ただ花の輝きを見つめていた。
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「あんた私のことを好きだったの」38話ネタバレあらすじ
ダスケンドは、これから定期的にフィアンメッタが訪れることを、密かに楽しみにしていた。
マナーイレンは魔力を蓄える性質を持つが、過剰に吸収すると枯れてしまう繊細な花。
だが、ダスケンドが闇魔法を使えば、花を枯らすことなく管理できた。彼はフィアンメッタの言っていた「闇魔法も使い方次第」という言葉を、実感として受け止める。
「彼女の役に立ててよかった」そう思いながらも、闇魔法を使っている事実を明かすつもりはない。
けれど、彼女の存在が、いつかその秘密を打ち明ける日をもたらすのではないか――そんな考えがふとよぎる。
一方、フィアンメッタはグレイシャーにマナーイレンを見せ、ダスケンドから譲ってもらったことを話す。
するとグレイシャーは表情を曇らせ、「彼と距離を縮めてほしくない」と素直に嫉妬を口にする。
その言葉に、フィアンメッタは前世で彼に放っておかれた日々を思い出し、苛立ちを覚える。
今のグレイシャーは違うとわかっていても、あの記憶をなかったことにはできない――フィアンメッタの胸に、わずかな苦しさが残るのだった。
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「あんた私のことを好きだったの」39話ネタバレあらすじ
フィアンメッタは、持ち帰ったマナーレインをドロランダのもとへ届け、薬の調合を依頼する。
ドロランダはその希少な薬草の持ち主に興味を示し、「ぜひ一度紹介してほしい」と頼んできた。
当初、フィアンメッタの心はグレイシャーのことばかりだったが、魔力減少に悩む他の貴族にも手を差し伸べることの大切さに気づき、協力する決意を固める。
その後、ダスケンドに確認の手紙を出そうとするが、グレイシャーは露骨に不機嫌な表情を見せる。
まだ自分を信じきれていないのか――そう感じたフィアンメッタは、彼との心の距離を痛感し、気まずさを抱えたまま帰路についた。
アイーズ領に戻った2人の間には、わずかなすれ違いが残る。
グレイシャーは「彼女には自分だけを見ていてほしい」と強く願うあまり、肝心のフィアンメッタの気持ちに向き合えていないことに気づき、反省する。
そんな中、ふと彼女が口にした「前の時は……」という言葉が心に引っかかり、グレイシャーはフィアンメッタが何か大きな秘密を抱えているのではないかと感じ始めるのだった。
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「あんた私のことを好きだったの」40話ネタバレあらすじ
アイーズ領に戻ったフィアンメッタとグレイシャーは、距離が縮まった様子を見せ、使用人たちの間では「本当に夫婦になった」と噂され始めていた。
そんな中、侍女たちが楽しげに噂話をしていると、ディエトロアが厳しい口調で話を遮り、「このままでは済ませない」と苛立ちをあらわにする。
彼女は先代侯爵への偏った忠誠心から、フィアンメッタを敵視し、排除しようと企んでいた。
グレイシャーはディエトロアの不穏な動きを察知し、断罪のために執事や騎士団に協力を要請。
しかし家臣たちは、最近の夫婦のぎこちない様子に気づき、何があったのかと問いただす。
その中で、執事はグレイシャーに向かってこう言う。
「旦那様がまず、奥様の味方にならなければなりません」
その言葉にグレイシャーはハッとし、フィアンメッタが心を開くためには、まず自分がもっと信頼される存在になるべきだと悟る。
「彼女の本心を聞くためにも、俺がやるべきことは――」
そう静かに決意を固めたグレイシャーは、行動に移す覚悟を決めるのだった。
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